「カーポートを設置したいけど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」という声をよく耳にします。
カーポートは屋根の形や柱の位置によってさまざまなタイプがあり、それぞれに向き不向きがあります。
敷地の条件や使い方、予算によって最適な選択は変わってくるため、まずは種類ごとの特徴を理解することが大切です。
この記事では、外構工事の現場経験をもとに、カーポートの種類と選び方をわかりやすく解説します。
「自分にはどのタイプが合うのか」を判断できるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
カーポートの種類を整理|屋根形状×柱位置で分類
カーポートを選ぶとき、多くの方が「1台用か2台用か」という台数から考え始めます。
もちろん台数は重要ですが、実は「屋根の形状」と「柱の位置」という2つの軸で分類すると、それぞれの特徴がぐっとわかりやすくなります。
屋根の形状による分類
カーポートの屋根には、大きく分けて「アール型」と「フラット型」の2種類があります。
アール型(R型)は、屋根が緩やかにカーブしているタイプです。
曲線的なデザインが柔らかい印象を与え、どんな住宅にも馴染みやすいのが特徴です。
昔からある定番の形状で、製造量が多い分、価格も比較的安く抑えられます。
一方、フラット型(F型)は屋根が直線的なタイプです。シャープでモダンな印象を与えるため、最近のシンプルモダンな住宅デザインによく合います。
また、屋根を斜めにカットする加工がしやすく、変形した敷地にも対応しやすいというメリットがあります。
強度や耐久性については、アール型とフラット型で大きな差はありません。基本的には見た目の好みや住宅のデザインに合わせて選んで問題ないでしょう。
柱の位置による分類
カーポートの使い勝手を大きく左右するのが、柱の位置です。
主に「片側支持」「両側支持」「後方支持」の3タイプがあり、それぞれ特徴が異なります。
片側支持タイプは、左右どちらか一方にだけ柱があるタイプです。「片流れ」とも呼ばれ、1台用カーポートの定番として広く普及しています。
柱が片側にしかないため省スペースで、狭い敷地でも設置しやすいのが魅力です。
両側支持タイプは、左右両側に柱があるタイプです。4本の柱でしっかり屋根を支えるため安定感があり、積雪や強風に強いのが特徴です。
2台用以上のカーポートで多く採用されており、ワイドタイプとも呼ばれます。
後方支持タイプは、柱が車の後方に集約されているタイプです。
前方や側面に柱がないため開放感があり、車の出し入れや乗り降りがしやすいのが最大の魅力です。デザイン性も高く、近年人気が高まっています。
このほか、片側支持タイプを2つ組み合わせた「M合掌」や「Y合掌」というタイプもあります。
M合掌は屋根を向かい合わせに連結したもの、Y合掌は背中合わせに連結したもので、それぞれ2台用として使われます。
カーポートタイプ別メリット・デメリット比較
それぞれのタイプには、メリットとデメリットがあります。
設置してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、事前にしっかり把握しておきましょう。
片側支持タイプのメリット・デメリット
片側支持タイプの最大のメリットは、コストパフォーマンスの高さです。
工事費込みで10万円台から設置できるものもあり、初めてカーポートを導入する方にも手が届きやすい価格帯です。
また、柱が片側にしかないため駐車スペースを広く使え、圧迫感も少なく済みます。
一方で、両側支持に比べると強度面では劣ります。
台風などの強風時には屋根が揺れやすく、サポート柱(補助柱)を取り付けておくことが推奨されます。
サポート柱は普段は取り外しておき、台風接近時だけ設置するタイプが一般的です。
両側支持タイプのメリット・デメリット
両側支持タイプは、4本以上の柱で屋根を支えるため安定感が抜群です。
耐風圧・耐積雪性能に優れており、台風や大雪の心配がある地域でも安心して使えます。
2台以上の駐車にも対応しやすく、長期的に見てコストパフォーマンスに優れています。
デメリットとしては、両側に柱を立てるスペースが必要なこと、そして柱が乗り降りの邪魔になる可能性があることです。
特にSUVなど大きな車に乗っている場合、ドアを開けたときに柱にぶつかりやすいので、柱の位置と駐車位置の関係を事前に確認しておく必要があります。
後方支持タイプのメリット・デメリット
後方支持タイプは、前方と側面に柱がないため、180度オープンな開放感が最大の魅力です。車の出し入れがしやすく、駐車が苦手な方にもおすすめできます。
また、ベビーカーや車椅子を車の横につけてそのまま乗り降りできるため、子育て世帯や介護が必要なご家庭にも便利です。
ただし、後方支持タイプは価格が高めです。
1台用でも工事費込みで60万円前後から、2台用になると90万円後半~になります。
また、柱が少ない分、基礎を大きく作る必要があり、地中の水道管やガス管と干渉して設置できないケースもあります。
積雪が多い地域には不向きで、耐積雪性能は20〜50cm程度のものがほとんどです。
アール型とフラット型の違い
アール型とフラット型の違いは、主に見た目の印象と価格、そして加工のしやすさです。
アール型は柔らかく優しい印象で、和風・洋風を問わずどんな住宅にも馴染みます。
製造量が多いため価格が安く、同じグレードならフラット型より1割程度お得なことが多いです。
ただし、2台用のアール型は屋根の中央が高くなるドーム形状になるため、横からの雨の吹き込みがやや多くなります。
フラット型はスタイリッシュでモダンな印象です。
屋根が平らなのでリビングからの視界を遮りにくく、窓の前に設置しても圧迫感が少ないのが特徴です。また、斜めにカットする加工ができるため、道路に面した変形地でも敷地に合わせて設置しやすいというメリットがあります。
タイプ別比較表
こんな人にはこのタイプ|カーポート選び方ガイド
ここまでの内容をもとに、具体的にどんな方にどのタイプが向いているかを整理します。
ご自身の状況に当てはめて、最適なカーポートを見つけてください。
敷地条件で選ぶ
敷地が狭い場合は、柱が片側にしかない「片側支持タイプ」か、前方に柱がない「後方支持タイプ」がおすすめです。どちらも駐車スペースを最大限に活かせます。
敷地が変形している場合は、屋根を斜めにカットできる「フラット型」を選ぶとよいでしょう。道路に面した角が斜めになっている土地でも、敷地形状に合わせて加工できます。
旗竿地(路地の奥にある敷地)の場合は、細長い路地部分を駐車スペースにすることが多いため、「後方支持タイプ」が適しています。横に柱がないので、狭い間口でも車の出し入れがスムーズです。
使い方で選ぶ
乗り降りのしやすさを重視するなら、「後方支持タイプ」か「片側支持タイプ」がおすすめです。柱が少ない分、ドアを大きく開けられます。
ベビーカーや車椅子を日常的に使う場合は、「後方支持タイプ」が最適です。車の横にベビーカーや車椅子をつけたまま乗り降りできるので、お子さんの乗せ降ろしやご家族の介助がぐっと楽になります。
駐車が苦手な方にも「後方支持タイプ」が向いています。前方に柱がないため、発進時にすぐハンドルを切っても柱に当たる心配がありません。前面道路が狭い場合でも、ストレスなく出入りできます。
予算で選ぶ
コストパフォーマンスを重視するなら、「片側支持タイプ」の「アール型」がおすすめです。工事費込みで10万円台から設置でき、最も手軽に導入できます。
バランス型を求めるなら「両側支持タイプ」が良いでしょう。2台用で25万円台からと、価格と性能のバランスに優れています。耐久性も高く、長く使えることを考えるとコストパフォーマンスは高いと言えます。
デザイン性や使い勝手を重視するなら「後方支持タイプ」です。
価格は高めですが、毎日の車の出し入れや乗り降りが快適になることを考えると、満足度の高い投資になります。
気候条件で選ぶ
台風が心配な地域では、「両側支持タイプ」を選ぶと安心です。片側支持タイプを選ぶ場合は、サポート柱をオプションで付けておくことをおすすめします。
積雪が多い地域では、「両側支持タイプ」で「折板屋根」を選ぶのが基本です。
折板屋根はスチールを折り曲げた構造で、積雪100cm以上にも対応できるものがあります。後方支持タイプは耐積雪性能が低いため、豪雪地域には向きません。
夏の日差しが強い地域では、屋根材に「熱線遮断ポリカーボネート」を選ぶと効果的です。
真夏でも車内温度の上昇を抑えられ、乗り込むときの暑さが軽減されます。
失敗しないためのチェックポイント
カーポートは一度設置すると簡単には取り替えられません。
後悔しないために、以下のポイントを事前に確認しておきましょう。
まず、柱の位置と車のドアの関係を確認してください。
特にSUVやミニバンなど大きな車に乗っている場合、お子さんが勢いよくドアを開けて柱にぶつける…ということが起こりがちです。
駐車位置を決めた上で、ドアの開閉に支障がないか確認しましょう。
次に、将来の車の買い替えや台数増加も見越しておくことが大切です。
今は軽自動車でも、将来ワンボックスに乗り換える可能性があるなら、高さに余裕のあるタイプを選んでおくと安心です。
お子さんが成長して車が増える可能性がある場合は、最初から2台用を検討するのも賢い選択です。
リビングの前に設置する場合は、日当たりや圧迫感への影響も考慮しましょう。
フラット型で窓より高い位置に屋根を設置すれば、視界を遮りにくくなります。屋根材も透光性の高いものを選ぶと、室内が暗くなるのを防げます。
隣家との距離や境界線も要注意です。カーポートの屋根から落ちる雨水や雪が隣家の敷地に入らないよう、設置位置には配慮が必要です。
後方支持タイプを検討している場合は、地下埋設物の確認が欠かせません。
後方支持タイプは基礎を大きく作る必要があるため、水道管やガス管と干渉すると設置できないことがあります。事前の現地調査で確認してもらいましょう。
姫路エリアでのカーポート選び|アンドガーデンからのアドバイス
最後に、姫路を含む播磨エリアの気候特性を踏まえたカーポート選びのポイントをお伝えします。
姫路・播磨エリアの気候特性
姫路を含む播磨平野部は、瀬戸内気候に属する温暖な地域です。
年間を通じて降水量が少なく、日照時間は2,000時間を超えます。平野部では積雪がほとんどないため、一般地域用(耐積雪20cm程度)のカーポートで十分対応できます。
折板屋根や耐雪タイプは、北部の山間部でない限り基本的に不要です。
ただし、台風の通過ルートに入ることがあるため、強風への備えは必要です。片側支持タイプを選ぶ場合は、サポート柱を付けておくことをおすすめします。
両側支持タイプなら、標準仕様でも十分な耐風圧性能があるので安心です。
夏の日差しが強いのも播磨エリアの特徴です。
日照時間が長い分、紫外線による車の塗装劣化や、車内温度の上昇が起こりやすくなります。
熱線遮断タイプのポリカーボネート屋根を選ぶと、これらの問題を軽減できます。
また、春先には黄砂が飛来することも多い地域です。カーポートがあれば黄砂や鳥の糞から車を守れるため、洗車の頻度をぐっと減らせます。
カーポートは&garden(アンドガーデン)にご相談ください
「どのタイプが自分に合うかわからない」「敷地に設置できるか不安」という方は、ぜひ&garden(アンドガーデン)にご相談ください。
当店では、現地調査で敷地の条件や気候特性を確認した上で、お客様のご要望に合った最適なカーポートをご提案しています。各メーカーの製品を取り扱っているため、比較検討のお手伝いも可能です。
これまでの施工経験から、「こうしておけばよかった」という失敗事例も把握しています。後悔しないカーポート選びのために、プロの視点からアドバイスいたします。
現地調査・お見積りは無料です。まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ
カーポートは「屋根の形状」と「柱の位置」で分類すると、それぞれの特徴がわかりやすくなります。
片側支持タイプはコスパ重視の方に、両側支持タイプは安定感を求める方に、後方支持タイプは使い勝手とデザイン性を重視する方におすすめです。
屋根の形状は、アール型が定番でお手頃、フラット型はモダンな住宅に合い変形地にも対応しやすいという特徴があります。
選ぶ際は、敷地の条件、使い方、予算、そしてお住まいの地域の気候を総合的に考慮することが大切です。特に柱の位置とドアの干渉、将来の車の変化については、事前にしっかり確認しておきましょう。
カーポートは毎日使うものだからこそ、納得のいく選択をしたいものです。この記事が、あなたにぴったりのカーポート選びの参考になれば幸いです。

