ドライガーデンとは、日本では
“乾燥地帯に自生する植物で統一したガーデニングスタイル”
をイメージした総称として知られています。
ハワイやバリなどの南国やアメリカの西海岸を表現するには最適です。
アメリカ西部のアリゾナのような乾燥地帯などの水はけのよい土、
乾燥した岩や化粧砂利で装飾するので海外では「アリゾナリゾート」「デザートガーデン(desert=砂漠)」などと呼ばれます。
ドライガーデンはおしゃれで強い印象を与えられますので、
広い空間はもちろん狭い空間でも個性を発揮することができます。
日当たりや暑さ・寒さなどの生育環境にあった植物を選べば、
ドライガーデンはどこでも作れます。
乾燥を好むので水やりは自然の雨だけで良く、
コツさえつかめれば、ガーデニングスタイルよりメンテナンスは楽です。
忙しい方やラクチンな庭にしたい方にオススメです。
ドライガーデンの作り方
まず、ご自身のお庭で作る場所を決め状況を調べます。
〇排水が悪くじめじめしている➡土壌改良をする
〇日当たり悪い➡建物の北側などは仕方がないのですが、
日陰を作っているところを改善する
①土や石
ドライガーデンに使われている植物は乾燥地帯に生息する植物が多いため、
水はけの悪い土壌を苦手とします。
ドライガーデンの土台には土ではなく、
砂利や軽石といった石材を使いましょう。
基本の配合度は「赤玉土(小粒から中粒)6:腐葉土2:軽石2」です。
水たまりができやすい場所は土を盛りましょう。
②植え方・配置
ドライガーデンでは、高さを意識することが大事です。
背の高いものは奥へ、背の低いものは手前に配置し
逆三角をイメージしましょう。
③石との組み合わせ
石の配置はとても重要なポイントです。
化粧砂利の色で個人差を付けたり、
大きな石を置いてアクセントにしたり、石を積み上げてもおしゃれです。
砂利を敷いておくと雑草対策にもなっていいですね。
大きな石を配置するときは、石が固定されるように土を掘り下げてください。
コツは規則的に石を配置すると、人工的な雰囲気になってしまうので、
適当に置いて自然に仕上げます。
ドライガーデンにオススメの石
ドライガーデンに使う石はお家の雰囲気や庭のテイストに合わせて、
様々な色から選べます。
代表的な石を紹介します。
〇溶岩石
多孔質の石は空気を中に含み、吸水性が良い特徴があります。
水はけを良くしてくれたり、湿度の調整をしてくれたりします。
〇白砕石
天然石灰岩のなかでも白っぽいものばかり厳選し、
角ばったようなごつごつとした形が特徴です。
色目は明るめグレーで、和・洋どちらにも合います。
〇青砕石
緑っぽい色の物から青みがかかった色まであり、
乾いているときは白っぽいのですが、
雨に濡れると濃い緑や青に変化します。
こちらも和・洋問わずにシックな印象に仕上げてくれます。
〇ベージュロック
黄色やオレンジの色味が入った、
10cm~25cmの大きなベージュ系色の割栗石です。
サボテンや果肉植物など乾いたイメージにもよく合います。
〇ブラックロック
黒い砕石で、ごつごつとした形が特徴です。
雨に濡れるとつやつやに光り、さらに黒がより濃くなります。
和モダンや高級感のあるお庭に似合います。
★より自然に近いドライガーデンにするために
両手でやっと持ち上げれるサイズから小石サイズまで用意して、
ガーデン全体に敷いたり積み上げたりしましょう。
ドライガーデンにオススメの植物
〇バリ風
ソテツ
ニオイシュロラン
フェイジョア
ニューサイラン
シダ植物
〇ハワイ風
ココスヤシ
ナツメヤシ
ニオイシュロラン
アガベ
フェイジョア
ニューサイラン
〇カリフォルニア風
ココスヤシ
ナツメヤシ
ユッカ
アガベ
柱サボテン
ウチワサボテン
ニューサイラン ......
★ドライガーデンは余白が大事です。
背が低い植物も多いため、
低めの築山を作り高低差を生み出すことがおしゃれなドライガーデンに仕上げるコツです。
メリット・デメリット
メリット
・メンテナンスが楽
(通常のガーデンメンテナンスに必要な剪定・施肥・消毒・潅水、
季節の植替え作業などはほとんど必要ない)
デメリット
・石などの隙間に落ちた落ち葉など取りにくい
・とげのある植物が多いためペットや子供がいる家庭は要注意
・寒さに気を付ける
冬の越し方
①室内(軒下)に移動させる
②マルチング+霜よけをする
株元にマルチングをし、霜にあたらないようにビニールシートや不織布で囲みましょう。
日中はビニールを外して日光に当てましょう。
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ドライガーデンで使う植物を選ぶときに一番注意することは
「寒さに強いか?」ということです。
霜や雪にあたっても大丈夫か。
サボテンや多肉植物は基本的に寒さに弱い植物が多いので、
ご自身の住んでいる地域の気候など、しっかりと確認が大事です。
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