【後悔しないために】クローズ外構の失敗例 6 選|メリット・デメリットと費用相場を徹底解説 

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新築やリフォームで外構を計画する際、「クローズ外構にしようか、それともオープン外構

にしようか」と悩む方は多くいらっしゃいます。


プライバシーを守れるクローズ外構は魅力的ですが、実際に施工してから「思っていたのと

違った」と後悔する声もよく耳にします。


クローズ外構には確かにメリットがある一方で、デメリットや注意すべきポイントも存在

します。


この記事では、クローズ外構の基本的な特徴から、実際に多い失敗例、そして後悔しないた

めの具体的な対策まで詳しく解説します。


1. クローズ外構とは?オープン・セミクローズとの違い


外構デザインは大きく分けて 3 つのスタイルがあり、それぞれに特徴と費用相場が異なり

ます。

① オープン外構

オープン外構は、塀やフェンスをほとんど設置せず、敷地と道路の境界を開放的に保つスタ

イルです。


構造物が少ないため費用を抑えやすく、100万円前後から施工が可能です。


開放感があり、敷地を広く見せる効果がある一方で、プライバシーの確保や防犯面では工夫

が必要になります。


オープン外構×クローズ外構


② セミクローズ外構

セミクローズ外構は、必要な部分にだけ塀や目隠しフェンスを設置し、他の部分は開放的に

するスタイルです。


オープン外構とクローズ外構の中間に位置し、費用相場は 200 万円前後からとなります。


プライバシーと開放感のバランスを取りやすく、日本の住宅で最も多く採用されているス

タイルといえるでしょう。


③ クローズ外構

クローズ外構は、敷地全体を塀やフェンスで囲み、門扉を設置して外部との境界をはっきり

させるスタイルです。


使用する素材や構造物が多くなるため、費用相場は 300 万円前後からとなり、敷地面積が


大きく全面にフェンスや塀を設置する場合は、さらに高額になるケースも珍しくありませ

ん。

素材のグレードや門扉の種類、デザインの凝り具合によっても費用は大きく変動します。


2. クローズ外構のメリット

クローズ外構が多くの方に選ばれるのには、明確な理由があります。ここでは主な 4 つの

メリットを見ていきましょう。


プライバシーの確保

クローズ外構の最大のメリットは、外部からの視線をしっかりと遮断できることです。

道路からの視線はもちろん、隣接する住宅からの視線も気にならなくなります。


お庭でバーベキューを楽しんだり、ガーデニングをしたり、お子さんをプールで遊ばせたり

と、他人の目を気にせず敷地内でのびのびと過ごせるようになります。


室内にいるときも、カーテンを開けたまま明るく過ごせるのは大きな魅力です。


子どもやペットの安全性

小さなお子さんやペットがいるご家庭では、安全面での安心感が得られます。


塀やフェンスがあることで、子どもが急に道路へ飛び出してしまうリスクを大幅に減らせます。


特に交通量の多い道路に面した住宅では、この安全性は何物にも代えがたい価値があるで

しょう。


ペットを庭で自由に遊ばせる際も、脱走の心配が少なくなります。


防犯性の向上

塀や門扉があることで、不審者が簡単に敷地内に入れなくなります。


門扉を開けるときには音がしますし、高い塀を乗り越えるのは容易ではありません。


門扉周辺に防犯カメラやセンサーライトを設置すれば、さらに防犯効果を高められます。


ただし、いったん侵入を許してしまうと外から見えにくいという側面もあるため、防犯対策は

塀の設置だけに頼らず、総合的に考える必要があります。


デザイン性と高級感

クローズ外構は、住まいに重厚感や高級感を演出できます。


塀や門扉のデザイン次第で、住宅全体の印象を大きく変えることができるのです。


モダンな外観にはシンプルなアルミフェンスを、洋風の住宅には装飾的な門扉やレンガの塀を、和風の住宅には木目調のフェンスや竹垣をというように、住宅のスタイルに合わせて個性を表現できます。

3. クローズ外構のデメリット


メリットがある一方で、クローズ外構にはいくつかのデメリットも存在します。


後悔しないためには、どういうものかを事前に把握・理解しておくことが大切です。


費用が高い

クローズ外構の最大のデメリットは、やはり費用面です。


敷地を囲むための塀やフェンス、門扉といった構造物が多く必要になるため、どうしても工事費用は高くなります。


特に敷地面積が広い場合、フェンスや塀の総延長が長くなり、費用もそれに比例して増えて

いきます。


素材にこだわったり、電動の門扉を採用したりすれば、さらに高額になります。


閉塞感が出やすい

敷地を囲むことで、どうしても閉塞感や圧迫感が生まれます。


特に敷地が狭い場合、この傾向は顕著です。


外から見たときに窮屈な印象を与えてしまったり、室内から見たときに視界が狭く感じたり。


塀の高さや素材の選び方を誤ると、息苦しさを感じる空間になってしまう可能性がありま

す。


メンテナンスコスト

クローズ外構は構造物が多いため、その分メンテナンスも必要になります。


木製のフェンスであれば定期的な塗装が必要ですし、金属製でも経年劣化による錆びや傷みが出てきます。


門扉の開閉部分の調整や、ブロック塀のひび割れ補修など、長く使い続けるためには定期的

なメンテナンスが欠かせません。これらの維持費用も含めて考える必要があります。


近隣との調和

周囲の住宅がオープン外構やセミクローズ外構ばかりの中で、自宅だけが高い塀で囲まれ

たクローズ外構だと、景観的に浮いてしまうケースがあります。


また、高い塀が隣家の日当たりや風通しを遮ってしまい、近隣トラブルの原因になることも

あります。外構計画を立てる際は、周辺環境との調和も考慮に入れることが大切です。


4. クローズ外構が向いている人・向いていない人


メリットとデメリットを踏まえて、クローズ外構がどんな方に向いているのか、逆にどんな

方には向いていないのかを整理してみましょう。


クローズ外構が向いている人


小さなお子さんやペットがいるご家庭には、クローズ外構は非常におすすめです。


安全面でのメリットが大きく、親御さんの安心感にもつながります。


また、交通量の多い道路に面している住宅や、人通りが多い場所に建つ住宅では、プライバ

シーを確保するためにクローズ外構が適しています。


庭でバーベキューやガーデンパーティーを楽しみたい方、趣味のガーデニングに没頭した

い方など、敷地内でのプライベートな時間を大切にしたい方にも向いています。


他人の視線を気にせず、自分たちの空間を自由に使えることの価値は大きいでしょう。


予算に余裕があり、住宅全体のデザインにこだわりたい方にとっても、クローズ外構は魅力

的な選択肢です。


外構も含めてトータルでデザインすることで、統一感のある美しい住まいを実現できます。


クローズ外構が向いていない人

敷地面積が狭い場合、クローズ外構にすると圧迫感が強くなりすぎる可能性があります。


限られたスペースをより広く見せたいのであれば、オープン外構やセミクローズ外構の方

が適しているでしょう。


予算を抑えたい方、外構にあまり費用をかけたくない方にとっては、クローズ外構は負担が

大きいかもしれません。


他の外構スタイルと比べて明らかに高額になりますから、優先順位をよく考える必要があ

ります。


開放感を重視したい方、近隣とのつながりを大切にしたい方にも、クローズ外構は合わない

かもしれません。


高い塀で囲まれた空間は、どうしても閉鎖的な印象を与えますし、近所の方とのコミュニケ

ーションも取りにくくなる傾向があります。


毎日の開け閉めを面倒に感じそうな方、車の出入りが頻繁な方も注意が必要です。


門扉やカーゲートの開閉は、想像以上に手間に感じることがあります。


5. クローズ外構で実際に多い失敗例6選


ここからは、実際にクローズ外構を施工した方が「後悔した」と感じることの多い失敗例を

見ていきましょう。事前に知っておけば、同じ失敗を避けることができます。


失敗例1:門扉・ゲートの開け閉めが毎日のストレスに

クローズ外構で最も多い後悔が、門扉やカーゲートの開け閉めに関するものです。


計画段階では「セキュリティのために必要」と考えていても、実際に生活が始まると、車で

出かけるたびに門を開閉する作業が想像以上に面倒に感じます。


雨の日には濡れながら門を開け、帰宅時にも車を停めて門を開けてから車を入れ、また降り

て門を閉めるという作業を毎日繰り返すのは、かなりのストレスです。


朝の忙しい時間帯や、買い物帰りで荷物が多いときなどは特に負担を感じるでしょう。


電動ゲートにすれば解決できますが、その分費用は大幅に上がります。


また、電動でも故障のリスクがあり、メンテナンス費用も考慮しなければなりません。「駐車スペースだけはオープンにしておけばよかった」という声を少なくありません。


失敗例2:想像以上の閉塞感と圧迫感

設計図や完成予想図では素敵に見えたクローズ外構も、実際に完成してみると「思ったより

圧迫感がある」「狭く感じる」ということがよくあります。


特に敷地が狭い場合、塀やフェンスが視界を遮ることで、実際の面積以上に狭く感じてしま

います。


室内から窓の外を見たときに塀しか見えず、開放感がまったくないという状態になってし

まうこともあります。


朝起きて窓を開けても、目の前には塀があるだけというのは、思いのほか息苦しさを感じる

ものです。


また、外から見たときの印象も重要です。高い塀で囲まれた住宅は、周囲から見ると威圧的

に見えることがあります。「我が家だけ要塞のようになってしまった」と後悔する方もいま

す。


失敗例3:予算オーバーで後悔

クローズ外構は、見積もりを取ってみて初めてその費用の高さに驚くことが多いです。


「せっかく新築するなら」「プライバシーは大切だから」と、当初の予算を大幅に超えて施工し

てしまい、後になって「他のことにお金を使えばよかった」と後悔する方もいます。


住宅本体の建築費用にばかり注目してしまい、外構工事の費用を軽視していたというパタ

ーンも少なくありません。


近年はあらゆる素材が高騰してるのでいざ外構の見積もりを取ってみたら想定の倍以上だ

ったというケースは多いです。


素材のグレードを上げたり、電動門扉を採用したり、照明やインターホンなどの設備を充実

させたりすると、あっという間に数百万円単位で費用が膨らんでいきます。


予算配分をしっかり考えずに進めてしまうと、家計に大きな負担となってしまいます。


失敗例4:日当たりが悪くなり室内が暗く

プライバシーを守ろうと高い塀やフェンスを設置した結果、日光が遮られて室内が暗くな

ってしまったという失敗も多くあります。


特に南側や東側に高い塀を設置した場合、午前中の貴重な日差しが入らなくなってしまい

ます。


日当たりが悪くなると、室内が暗く感じるだけでなく、洗濯物が乾きにくい、庭の植物が育

ちにくい、カビが発生しやすくなるといった問題も出てきます。


冬場は特に日照時間が短くなるため、より深刻に感じるでしょう。


「プライバシーは確保できたけれど、その代償として快適性を失ってしまった」というのは、

本末転倒な結果といえます。


塀の高さや位置、素材の選択には、日当たりへの影響を十分に考慮する必要があります。


失敗例5:駐車スペースが狭くなって使いづらい

クローズ外構を計画する際、塀や門扉の配置によって駐車スペースが予想以上に狭くなっ

てしまうことがあります。


図面上では問題なく見えても、実際に車を停めてみると「ドアが十分に開かない」「バック

で入れるのが難しい」といった問題が出ることは珍しくありません。

特に 2 台分の駐車スペースを確保しようとした場合、塀や柱の位置次第では、車と車の間

隔が狭すぎて使いづらくなることがあります。


また、門扉を設置することで、車の出し入れの際の回転スペースが不足してしまうこともあります。


将来的に車を買い替える可能性も考慮しなければなりません。


今は小型車に乗っているからと余裕のない設計にしてしまうと、大きな車に買い替えたときに駐車できないなんてことも多いので注意が必要ですね。

失敗例6:ガス・電気・水道の検針が行いにくくなるリスク

意外と見落とされがちなのが、ガス・電気・水道などの検針員が敷地内に入れなくなるという思わぬデメリットが生じることがあります。


クローズ外構では、門扉を常に施錠している家庭も多く、検針員がメーターまで

近づけないケースがあり、その結果、以下のような問題が発生することがあります。

・月次の検針が実施できず、推定値(概算)で請求される

・検針会社から 再訪の連絡や注意書きが投函される

・立ち会いが必要になることが増え、手間がかかる


メーターが建物の裏側や玄関奥などに設置されている場合、毎回家主が門扉を開ける必要があり、外出中は対応できません。

特にガスは安全上メーター位置が決まっていることもあり、外構計画を考えずに設置すると頻繁に不便が生じる可能性があります。


解決策としては、門塀に小さなのぞき窓(確認窓)を設けて、外からメーターが読み取れるようにする方法があります。

ただし、「外から覗かれるのはちょっと…」という方も多いと思います。

その場合は、あらかじめ検針員の方に『不在時は門扉を開けて敷地内に入って構いません』と伝えておく必要があります。

事前に伝えておけば、検針が滞ることを防ぎ、毎月の対応の手間も減らすことができます。


6. クローズ外構で後悔しないための対策4つ


失敗例を踏まえて、クローズ外構で後悔しないための具体的な対策を見ていきましょう。


対策1:目的を明確にする


クローズ外構を検討する際は、まず「なぜクローズ外構にしたいのか」という目的を明確に

することが大切です。


「なんとなくかっこいいから」「みんながやっているから」といった曖昧な理由だけで決めてしまうと、後悔につながりやすくなります。


プライバシーを守りたいのか、子どもの安全を確保したいのか、防犯性を高めたいのか、デ

ザイン性を重視したいのか。


目的によって、最適な外構スタイルは変わってきます。目的を紙に書き出してみて、優先順位をつけてみると良いでしょう。


また、その目的は本当にクローズ外構でなければ達成できないのかも考えてみてください。


たとえば「洗濯物を見られたくない」という目的であれば、必要な部分にだけ目隠しフェン

スを設置するセミクローズ外構で十分かもしれません。


対策2:部分的なクローズ(セミクローズ)を検討

敷地全体を完全に囲うのではなく、必要な部分だけをクローズにするセミクローズ外構も

検討してみましょう。


たとえば、リビングや庭に面した部分は塀やフェンスで目隠しをして、駐車スペースやアプ

ローチはオープンにするといった方法です。


これにより、プライバシーを守りながらも開放感を損なわず、門扉の開け閉めの手間も減ら

せます。


費用も抑えられますし、圧迫感も軽減できます。「どうしても守りたいプライバシー」と「オ

ープンでも問題ない部分」を明確に分けて考えることが重要です。


カーゲートについても、電動にするか、そもそも設置しないか、よく検討しましょう。防犯

性は別の方法(防犯カメラやセンサーライトなど)でカバーすることもできます。


対策3:素材とデザインの工夫

閉塞感や圧迫感を軽減するためには、素材とデザインの選択が重要です。


完全に視線を遮るブロック塀ではなく、格子状のフェンスやルーバータイプのフェンスを選ぶことで、風通しと日当たりを確保しながらプライバシーも守れます。


塀の高さも重要なポイントです。必要以上に高くすると圧迫感が増しますし、日当たりも悪

くなります。


視線を遮るには、立った状態で目線が隠れる程度の高さ(180cm前後)で十分な

場合が多いです。


カラーや質感の選択にも配慮しましょう。暗い色や重厚すぎる素材は圧迫感を強めます。明

るい色や軽やかな印象の素材を選ぶことで、閉塞感を軽減できます。


また、植栽を組み合わせることで、無機質になりがちなクローズ外構に温かみを加えることができます。


対策4:施工実績が多い信頼できる業者選び

クローズ外構は費用も高額で、やり直しが難しい工事です。


だからこそ、業者選びは非常に重要です。


施工実績が豊富で、クローズ外構の経験が多い業者を選ぶことで、失敗のリスクを大きく減

らせます。


実績のある業者は、「この敷地の形状だと駐車スペースが狭くなるので、塀の位置を調整し

ましょう」「この方角だと日当たりが悪くなるので、フェンスの高さを抑えましょう」とい

った具体的な提案をしてくれます。


過去の失敗例も知っているからこそ、事前に問題を指摘してくれるのです。


業者を選ぶ際は、実際の施工例を見せてもらい、どのような工夫がされているか説明を受け

ましょう。


また、アフターフォローやメンテナンスについても確認しておくことが大切です。


まとめ

クローズ外構は、プライバシーの確保や安全性の向上といった明確なメリットがある一方

で、費用面や日常の使い勝手、閉塞感といったデメリットも存在します。


大切なのは、メリットとデメリットの両方をしっかりと理解した上で、自分たちの生活スタ

イルに本当に合っているかを判断することです。


実際に多い失敗例として、門扉の開け閉めのストレス、閉塞感や圧迫感、予算オーバー、日

当たりの悪化、駐車スペースの使いづらさ、郵便物回収の不便さなどを紹介しました。


これらの失敗は、事前の計画をしっかり立てることで避けることができます。


目的を明確にし、本当に敷地全体をクローズにする必要があるのか検討し、素材やデザイン

を工夫し、信頼できる業者に相談する。


この4つの対策を実践することで、後悔のないクローズ外構を実現できるでしょう。


外構工事は住まいの印象を大きく左右する重要な要素です。だからこそ、十分な情報収集と

慎重な計画が欠かせません。


&garden では、姫路市近郊で施工実績2000件以上の経験を活かし、お客様一人ひとりのご

要望に寄り添いながら、長く快適に使える外構づくりをお手伝いしています。


クローズ外構についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。